雨
つるつると流れゆく日々、途切れなく。さむくなったりあつくなったり、ゆれながら、今がいつなのかわからない。
悩みはいつも人との間で生まれる。ひとりでいれば完全体、だけどもろい。
ひたすら、ちまちましたものをつくる。頭の中で生まれる言葉の渦に溺れないように。言葉ではいけないところにゆきたい。できたものがあまり良いと思えないと悲しいけど、そういうときの方が多くてままならない。
なにも考えていないときにイメージは跳ねる。人が作ってくれたおいしいものを食べているとき。素材が細胞レベルで生きてる感じ、みんな生きてて、それでわたしが生かされてるって感じ。はじける幸せで詩がうまれる。
きれいごとが好き、そういう自分がときどき嫌になる。でも、きれいごとにも色々ある、と思った。何も見ないで言うきれいごとと、いろいろ見たのちにそれでも言うきれいごとは全然、ちがう。
人はわかりあえる、愛し合えると思いたいし、世界は平和になると信じられると思いたい。それは弱さじゃない。
剥がれた樹皮が紐になるように、柔らかな土が器になるように。
ユイ