yuitohi

公開交換日記 ユイ⇄ヒ

新しい年に

「危険な橋を渡るような心配なことがあり驚きと苦しみもありますが、あとはすべてなごやかに喜びがおとずれます」

 

たぶん10年以上ぶりに引いた大吉の助言を眺めながら、一昨日の夜。風呂で書いた決意めいた文章はすべて消した。だらだらと長く続く文、要は磨きながら、ここで、続けるだけ。海に空いた円柱の穴を見つけた時に降りて行ける梯子の準備は忘れずにしておく。きれいな場所を見つけられたら入り込む。夢。欲望。新しい年、がんばっていきたいです。我々。がんばっていこう。


書けなかった理由は、空っぽというか空白になっていた近頃の体内。どうにもできない、と思うと体が縮まりここにはいない私への切望から空白になっていく。寒さに痙攣する内臓でもあったほうがまだマシだろう。無限ループの思考の回転速度に目が回る。矢を放って選ばれればいいが、私の投げた矢は場外失格賞品タワシというところで、大きな問題に立ち向かうには微力すぎる。だけど怖すぎる。ありえてしまうことがありえない。

が、弱音や怯えを吐いていることの方が明らかに何のことにもならないな。折られる前の矢を、このひとつの身体を、無駄にしないように、負けてはいけない。空白の自分と醜い奴らに負けてはいけない。絶対に嫌だ。

そして世の中の混沌は私たちだけの物語には関与できないということも。数分間の歌や日々のわすれられていくはずの言葉を綴り続けていくことを守る。

それがいつかの未来ひとつに繋がって、力になると信じるしかない。なごやかな喜びに。